1984年8月に発表されたHONDAの250ccスクーター「フリーウエイ」は現在の大型スクーターの先駆けとなったモデルじゃないかな?なんて勝手に思っています。
私の所有する1985年式は友人である「O氏」が1988年大学卒業後フランスへ修行に出る前に置いていったもので当時の走行距離は約6000kmほどだったと記憶しています。このバイクは私にとって確か22台目です。
私の元に来てからは毎日の通勤や築地への仕入れなどに活躍!一度もトラブル無く快調に距離を重ねておりました。ちなみにこの頃同時にYAMAHA CZ150(これもスクーター)とエンデューロレーサーのKAWASAKI
KDX200Rも所有していてアチコチのエンデューロに参加していました。
田舎に引っ越してからも気に入っていたのでガレージに奥に保管していましたがバッテリーは力尽き保険も切れたままホコリをかぶっている状態が7年ほど続き、このままではダメになりそうなので今年はキチンと整備して乗ってみようという考えガレージから引っ張り出したところフロントのブレーキが引きずっていてタイヤが回りません。これがきっかけで重い腰を上げ整備に取り掛かりました。
●このスクーターの主要スペックをWebで調べたらメーカーのページに詳しい当時の資料がありましたので参考まで。またフュージョンの再発売によりエンジン・駆動系の部品供給に不安がなくなったことは朗報です。
●乾燥で126kgという軽量な車体に4ストローク単気筒OHC・水冷(電動ファン付き)・Vベルトによる自動変速・(フュージョンとほぼ共通)という先進的な構造で時速80kmあたりまでなら相当な速さで、信号からはリッターバイクの次位のスタートが可能で高速道路でも余裕の巡航も可能です。
●通常の燃費は28-35km/Lと優秀で8.6Lのタンクを満タンにすれば200km無給油で走れる足の長さもありがたいです。純正のウインドシールドは雨でも走ってさえいれば濡れることも無くハンドルグリップまでカバーしているので冬も手が冷たくなりません。
● その他、装備としてアングルセンサーとスピードセンサーを利用した「ウインカーの自動キャンセル」やフロント2ピストンのディスクブレーキ・ソーラーパネルによる時計・サイドスタンド警告灯・パーキングブレーキ・照明付きキーホールなど 発売より20年経った今も古さを感じない完成度と思っています。
1 | 2004年2月24日この日の朝は−5℃と冷え込みましたが日中は気温も上昇し整備には絶好の天気です。外はまだ多くの雪がありますが早朝からとりかかりました。 まず外装部品をどんどん外していきます。 |
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2 | ラジエターの接続部分には腐食が始まっていました・・・ヤバイ いつまで持つんだろう・・・不安 |
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3 | 外して見ると中はヘドロのような物が付着しています。このままではコアが詰まるので丁寧に何回も洗浄しました。 | |
4 | ウオーターポンプハウジング開けて冷却水を抜くと真っ赤なサビ色のクーラントが・・・! 確か緑色だったはず・・・ ビンテージ物のワインのようになっていて大きく後悔しました。今度からは早めの交換をしよう・・
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5 | 洗浄を終えたラジエター | |
6 | ラジエターとの接続パイプに水道水を繋げて洗っているところ | |
7 | ウオポンから大量の汚れた水が出てきます | |
8 | リザーブタンクも洗浄。ラジエター取り付け「ACデルコのデキシク−ル」50%希釈で充填。 デキシクールは冷却性能が高く 5年30万km使用可能とのことでメカニカルシールの潤滑性・防錆効果も十分期待できます。 この後、エンジン始動してから数分水温が上昇するのを確認後 念のためもう一回クーラントを抜いて再度新しいクーラントを充填しましたがこの段階で汚れたクーラントが出てきました。 |
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9 | 負圧式燃料コックですが、作動確認の為負圧パイプを外し口で吸ってみるとポコポコ音がしますのでダイアフラムは正常に作動している模様 | |
10 | その確認とキャブレターの古いガソリンを抜く為にキャブのドレンを緩めて燃料コックの負圧パイプ吸ってみるとガソリンが流れて来ました。 これで燃料供給系統はOKのようです(^^) ちょっと前にキャブレターもO/H済みなのでこれで問題ないでしょう。 |
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11 | 続いて動きが悪く引きづりのあるブレーキキャリパー外します。 タイヤは走行12000kmの頃新品にしています。 |
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12 | A,B,のスライドピンのうちB側が固着していて抜けずに苦労しましたが、ここは耐水ペーパーで修正しキャリパーの穴も磨きました。 2つのピストンも固着して中々抜けずプライヤーでむりやり回しエアーで抜きました。ここもペーパーで表面を整え要所要所にブレーキ用ラバーグリスを塗布し組み立て Bのスライドピンの固着とピストンの固着が引きずりの原因でした。 |
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13 | パッドはまだ使えそうなので再利用です。ひとまず完成!(^^) | |
14 | マスターシリンダーはまだ状態は良さそうなのでブレーキフルードの全部を交換しエアー抜きをしているところ。これで効き、戻りも完璧になりました。 | |
15 | 次は新品バッテリーを取り付けました。これはWebで見つけた安い中国製です(^^) 「バイクパーツドットコム」なるところで通販購入・・5千円以内でした。 |
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16 | プラグも以前交換しており焼け、磨耗共問題なく使用できました。 ここでエンジン始動・・セル2回ほどでかかり安定したアイドリングをしています。ホッ! 十分暖機運転をしました |
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17 | エンジンが熱いうちにオイルを抜き新油を入れて 再度暖機運転>また抜いて新油を入れました。これでエンジン内部は大分きれいになったことと思います。 使用オイルカストロール シンテック 5W-50 0.9L |
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18 | 続いてミッションオイルを抜き新油を入れます。ここは150ccほどの容量です。使用オイルは上記と同じ。銀粉まじりの汚れたオイルが出てきました。 ドライブベルトをチェックしたところ幅21.9mm 使用限界は21.7mm 今回は交換せずにもうちょっと使います。(^^) エアークリーナーも比較的きれいですが念のため内側からエアーで吹きました。 |
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19 | ドライブベルト エレメントは硬化してボロボロだったのでスポンジを切って新しく作りました。 | |
20 | フタを閉めて駆動系も完成。 リアのブレーキシューは以前点検済みなので今回はやりません。 |
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21 | エアー抜きしたマスターシリンダー。 スロットルワイヤーにも注油しました。>軽くなってGOOD! |
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22 | キレイになったフロント周り | |
23 | メータは初期のタイプなのでアナログ表示です。ソーラーパネルの時計もちゃんと動いています。13373.6kmは実走行距離です。 | |
24 | 雪の谷川連峰を背景に完成記念撮影! 3月2日 サビの若干発生したリアキャリアを取り外しサビ落とし。それからアーシングコードをバッテリーの−端子からエンジンへ新設。クーラント再度交換>まだゴミが出た。 |
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25 | 今回使ったケミカル類 左からエンジノイル カストロール シンテック 5W-50 APロッキードのブレーキフルードDOT4 ACデルコのLLC 超高性能グリス Thixo Grease 杉並のホンダテクニカルセンターで1988年に購入したサービスマニュアル。 |
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26 | とりあえず今回の整備はここまで。雪が消えたら保険に加入しお出かけですね(^^) | |
5005.6.9 わずか1年でバッテリーがダメになってしまいました。 しょうがないので家に余っている軽自動車用のバッテリーをトランクに積み太いケーブルで従来のバッテリーがあるフットボードまで引っ張り配線しました。 セルモーターも元気良く回り快調です。 |
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ゴツイテールボックスですがバッテリーの高さをクリアするには必要でした。 2006年7月: |
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2007年5月: 走行距離は13600kmなのですが22年間でショックアブソーバーがお亡くなりになったようで路面の段差で出る上下動が収まらすコーナーでもブワブワ安定しません。 事実を検証するためリアサスを外すと・・・ |
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スプリングを外しダンパーの動きを見たらスカスカでした。 フロントはまだしっかりしていたのでリアサスをネットで探す。 上下取り付け穴の中心距離は310mm。これに合うものを探すと原付スクーターのが合うらしい。原付は1本サスなのですが車体重量が約2倍の130kgなんで2本使えば丁度いいかな?と考え購入2本で\8000 |
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取り付けは若干カラーの加工でうまくいきました。試乗すると固めだが明らかに安定性向上ということで、ほぼ満足 まぁ68点というところ。減点分はやっぱり少々固すぎる点か・・。
この日、エンジノイルも交換して気分いいです(^^)
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