2000年式 G55AMG 塩害による腐食、マフラー修理  2008.3.18

2008年1月下旬、G55の排気ガスが漏れているとの相談を受けました

すぐに下を覗くとの部分から排ガスが漏れています。ここは触媒の前なので目にしみる排気ガスです。

音も結構うるさく 乗っていられるような状態ではありません。もちろん危険でもあります。

Bは後部の接続で三角フランジ使っています。ここも錆がひどくボルトナットのカタチしていません。

A:を下から撮影・・ジャッキもいらないのはGならでは。

サビで触るとボロボロ崩れます。ここは右フロントタイヤがハネ上げる水がまともにかかる場所なんです。

冬期、路面凍結防止として塩化カリウムを撒きそれが直接付着する塩害と思われます。

オイル分はネジを外すためにWD40を吹いたためです。

 

 

焼結合金のテーパー状ガスケットも崩れて完全に隙間があります

エキゾーストパイプと触媒の接続部分ですが通常はフランジを使ってパイプの軸方向で両方から締め付けるはずですが・・・・。EPCで出る絵とも違うんです。触媒パイプを作るときフランジ入れ忘れたとか? やはり手作りに近いGならではでしょうかね?

通常の形状は「錆との戦い」というタイトルでTAKEさんのページを見るとよくわかります。

B:触媒後方のジョイント!みごとに錆びています。ボルトナットのカタチはありません。
すぐに修理は出来ないのでヤフオクで買った「セラミックバンデージ」で応急処置。
こんな感じでグルグル巻いてステンバンドで締め上げ応急処置としました。
その後謎のエンストがあったりで修理は後回しになっていましたがようやく開始です。  

3/18 修理の方法も決まり部品も調達!気温もちょっと上昇し作業には絶好の日となりました。

いつものように「腰越車体」さんで場所・設備・人手を借りての作業。

ものすごく頑丈なウマに載せイザ作業開始。

応急処置で2月近く乗っていましたがなんともありません。このままでも良さそうなほどしっかりしていました。さすが"セラミックバンデージ"です。

この部分、前側のパイプ外径60mm 後ろ側外径63mmほど

そのバンデージを外したところ。エアーソーとミニサンダー。

右上は途中で切断してから溶接する予定のジョイントパイプ、保護メガネなどなど。

ジョイントパイプの内径は60.5mm 外径は63.5mmです。こんな丁度いいサイズがあるなんてラッキーです。1個\1890X2 送料別。

触媒を外す前に カットする位置を決めマーカーで印をつけた

マフラー以外のアンダーボディーが黒いのは専用の錆止め塗料ぬってあるからなんです。

 

触媒後ろ側、三角フランジのナット頭をミニサンダーでカット。

排気の熱でボルトに焼き入れ状態になるのか最初から固いのかわかりませんがエアーソーでは全然切れません。ミニサンダーが無かったら切れませんでした。

ナットを切ったらポンチ+ハンマーでたたく
見事マフラー(触媒部分)を外すことが出来ました。

サビでボロボロになったところを切り離し

次に車体下に戻り触媒の位置を決め「ジョイントパイプ」を溶接で仮止め。こうしないと後で付かなくなったら大変ですから。

いよいよ本付け。

腰越車体 社長自ら触媒パイプへジョイントパイプ溶接

この触媒(CATALYST) A463 490 54 14 は1140EUROほどしますので国内定価は諭吉25人!くらいでしょうか・・。

新・旧 ボルトナットです。これはリア側、三角フランジ用です。

リア側:

無事完了し排気の漏れも見あたりません。

ここは三角フランジでパイプの径は70mm フランジのボルト、心から心で80mmです。

 

 

マフラー修理完了後の絵

ョイントパイプを画像のようにバンドで強度限界まで閉めましたが隙間があるようで排気ガスが若干漏れました。残念・・・。

 

仕方ないのでステンレスのUボルトをホームセンター購入。
これでガッチリ締めたら漏れがまりました。オリジナルとは違う形状ですが後のリペアも問題なく出来るのでOKとしました。

 

それ

それから 3数年後・・・

やはり腐食で再び穴が・・

フロント右タイヤが撥ね上げる水や凍結防止剤が直接あたる場所なんです。

耐熱パテとバンデージで巻きステンレス板で巻いてからホースクランプで締め。
しかし・・・・漏れは止まりません

この状態をワンオフマフラー作っている工場に相談したところ「なんとかやってみましょう」言っていただきました。

真ん中の触媒は残しエキパイとの接続部分をステンレスで作ってほしいと思います。

いちおう 部品の展開図などを工場に見てもらい こちらの要望を伝えました。

これは完成後の画像です。

結局 エキパイの直後O2センサーが取り付けてある部分からテールエンドまで全部作り直してもらいました。

コストは純正の触媒部分よりちょっと安いくらい。

触媒は純正をカットして使用
純正品と思うくらい自然な仕上がりでした
そして音も抜けの良い いい音がうるさくない程度で聞こえます。美しくすばらしい仕事をしてもらいました。

そしてテールエンドもAMG純正をカットして溶接。完璧な仕上がりに満足です。

これで錆との戦いに終わりを告げたい。

  HOME