W124 E280 ACコンデンサー前の電動補助ファン低速側が回らない(Auxiliary fan stage1) 2004.9.24 80050km
症状:秋分の日が終えたあたりでガレージにクルマを止めふと水温計を見ると110℃あたりを指していてAuxiliary
fan stage2が高速で回っているのを発見!
この時の外気温は28℃ほどでACはONの状態。冷房もちゃんと効いています。高速側の補助ファンが水温を下げるのを待って低速側のファンが回っているか確認すると全然動いていません。
W124の6気筒モデルでエアコンコンデンサー前にAuxiliary fan (電動ファン)が2つ付いているタイプは、その時の状況によりファンの回転速度が低速(stage1)と高速Stage2)2種類の制御で成り立っています。
Stage1はレシーバードライヤーに付いている赤いプレッシャーSWがエアコンONにより冷媒の圧力を感知し作動します。ちなみに16barでON /11barでOFFとなります。
stage2はウオーターポンプ上にあるセンサーからの温度を感知し107℃でON / 100℃でOFFとなります。仮に なんらかのトラブルでStage1のファンが回らずクーラントの温度が上昇しても この高速ファンが強制的に温度を下げます。
まずフューズの確認。クラックも無く端子付近が熱で溶けた様子もありません。続いてK9・K10のリレーを確認・・フューズの切れも無く異常なし。 K10はAUXILIARY FAN Stag1用リレー・・・これの頭にあるフューズが切れることもあります。
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次にレシーバードライヤーにあるプレッシャーSWをゆすったりコネクタを刺しなおしたり・・でもファンは回りません。 | |
S32が冷媒の圧力を感知しファンを回すプレッシャーSWです。ここのコネクターを抜いて車体側配線を繋いで見ます。 勢い良くファンが回り始めました!これでフューズやリレー・レジスターも異常ない事がわかります。 S32の赤いプレッシャーSWは15±0.5barでON 12±0.5barでOFFという動作をするのが正常。 エアコンの冷媒漏れでガス圧が減り15±0.5bar以下になればこのSWはONにならないのでファンが回らず水温が上昇してしまう。また気温が下がるとガス圧も下がるので涼しい季節はファンが回らないこともあります。
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次は冷媒圧力を見る為にゲージマニュホールドを取り付けチェックします。 このようなクイックカプラーがあれば冷媒を極力漏らさないでホースを接続出来ます。 |
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ゲージを読みます。これは気温や湿度・エンジン回転数により変化しますので適正値を見るにはきちんとしたデーターが必要です。 これはアイドリング状態の圧力です。気温が23℃と低いためか2000rpm時高圧側16barほどしか上がりません。 高圧側が18barあたりまで冷媒を補充すればひょっとしてSWが反応する かもしれないと考え迷ったのですが過充填になるといけないので今日は止めておきました。 気温が高い日をねらってもう一度チェックしてみます。 |
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とりあえず配線を室内まで引き手動でファンを回せるようにします。 フューズボックスはここを持ち上げ奥にあるリレーを抜くと室内に配線を引き込む通路があります。BOXからはAの穴を通し赤いプレッシャーSWまで配線を引きました。 |
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コネクターとその前後には保護のためにコルゲートチューブを使用。 | |
室内側の手動SW.これはあくまでも応急処置です。 これで本当のマニュアルエアコン車になってしまいました。(^^; いずれは冷媒を回収しプレッシャーSW交換。その後真空引きオイルと冷媒の充填とけっこう大変な整備になってしまうのでコンプやエバポの交換と合わせて出来ればなんて考えています。 |
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2005.3.1追記 noranboさんがTOYOTA車の水温SWを使い93℃でファンが回る対策をWebページに公開されています。私も以前から同じことを考えていましたがデータや部品の詳細がわからずにいました。ウオポンを改造しセンサーSWを取り付けることが出来れば可能です。詳細はこちらです。時間が取れたら夏までには自分も同じようにやってみようと考えております。 | |
2005.4.7追記 ようやく愛車にも同様のSWを付ける準備が出来ました。レポートはこちらからどうぞ。 |