W201 190D-2.5に乗っていた時13万km走行でもシートは十分な弾力があり乗り心地も劣化していませんでした。あの頃はRECARO製のシートだったのです。(この記憶はすでに10年も前のことなので自分の中で美化されて残っているのでしょうか?。それだけ当時のW201というかMercedesは同年代のクルマの中で飛びぬけた存在だったように思えます)
しかしW124 E280は10万kmになっていないのに運転席のシートのみ沈み込みが大きく背もたれとのバランスが良くありません。先月400kmほど一気に走ったら腰に疲れを感じました。スライディングルーフ修理のためシートの上に立ちヒザついたのが致命傷のようです。部分的集中加重は厳禁ということです。
同じような不満で「やまりゅーさん」は運転席シートを座面のみ新品に交換されています。また当サイト掲示板に登場される「いのさん」も愛車E280Tの運転席をAssyで新品交換されています。その「いのさん」から外した10万km熟成のシートを預かっていましたので分解調査をしてみました。
なにかヒントになることが解るかもしれません・・・。
ブラックファブリックの10万km熟成シート座面 1995年製 | |
裏はこんな感じ | |
上からヒザで押してクッションを縮め表皮の固定を外しました 矢印部分に挟まっているだけです |
|
表皮をめくってみるとヤシの繊維を固めたパッドとその上のウレタン+フェルトパッドが見えました | |
ぐるーっと1周外すと中の金属フレームと分離 コイルは前方のみ4箇所で「おしり」の下になる所にはコイルスプリングがありません。 これが落ち込む原因でしょうか? |
|
座面のパッド | |
合計8箇所矢印のようなホッチキスのおばけ金具で固定されていました。これを外さないと表皮が取れません。 これはマイナスドライバーで起しプライヤーでまっすぐに伸ばしました。+ |
|
パッド中央には2箇所の樹脂部品で固定位置決め | |
これがヤシの繊維を固めた形成座面 通気性には定評ありますね。 |
|
表皮に縫い付けてあるウレタン+フェルトのパッド これがつぶれて弾力を失っているようです これを参考に入れ替えるパッドの素材選定をしました。もしこのサンプルが無ければ自分のクルマのシート外して分解調査などに時間がかかり乗ることが出来なくなるところですが大変助かりました。 |
|
ウレタンパッド専門の業者さんからサンプル取り寄せてみました。 右の2個がチップウレタンといって一般的な形成シートの内部にも使われているようです。 赤丸が固い方のチップウレタン。しっかりとした硬めの感触でシートにはピッタリという感じ。これに決めました。 下は10万km熟成、弾力がお亡くなりになった表皮に縫い付けてあるパッド。ファブリックは蒸れなくて冬暖かでいいのですがフェルトを使っているのでシート表皮にホコリも出るんです。 |
|
バラしたシートと購入したチップウレタンマット(厚さ22mm特注品) これで事前調査と素材の手配が済んだのでyama号のシートリフレッシュに挑戦です。 |
|