W124 E280エバポレーター交換 後編 2008.5.27〜6/3 94499km
(ポジティブケーブルの補修

前編ではエバポレーター/ヒートエクスチェンジャーBOXが無事取り付けられたところまででした。
後編は作業の重点項目であるエアコン/冷却水配管(漏れのないサイクル)の確認と組み立て、冷房が効くようになるまでです。

前編で取り付けたBOXですが冷却水のパイプはバルクヘッドを通すときゴムのグロメットがあります。ここに潤滑剤をスプレーし滑らかに通せるようしました。
またエアコンの配管は新しいOリングにコンプオイル塗布し事前に配管へ通しておきました。

取り付けを待つ部品達

エアコンの低圧側配管固定しているクランプ(矢印)をゆるめ配管を前後に動かしながらエキパンの低圧側配管の位置を決めた。

高圧側は位置を動かしやすいのですが太い低圧側は中々定位置に動かせません。

無事エキパンへ2本の配管をつなげたところ。その後LLC配管を繋ぎました。

Bのビスを外してバキュームターミナルを右へちょと移動

エキパンへのアクセススペース取るためです

バッテリー奥のヒーターバルブへの冷却水配管も忘れず接続

 

ここまでバラしたチャンスに上の画像Aのホースも交換しました。(エンジンハンガーtoヒートエクスチェンジャー)

外した古いホース。中の繊維周辺に隙間が出来て締めてもLLCがにじんできます

 

とりあえず仮にダッシュボードを置いてエンジンを始動できるように

純正LLC50%の混合率で作った新しい冷却水もここで注入。

エンジンルーム側からはブロアーモーターを付ける(これも試運転のため)

エアーバックやメーター/SW類なども仮付け
ようやく第一回目の真空引き

35分くらい真空引きしたら針はこの位置に

IGキーひねる前に緊張からトイレに行きました(笑)

とりあえずここで冷媒を200g入れ3分間ほどエンジンを回し冷房でコンプが作動しLLCの漏れがないことを確認した。

 

そのまま更に20分ほど真空乾燥(反復真空引き)

2時間放置したら・・・

ガーン!針が戻っているではありませんか。

どこか作業にミスがあって漏れているのか心配になりましたがゲージマニホールドやそのホース接続部などから負圧が逃げる場合もあるというアドバイスいただきました。

ということは真空到達したらゲージマニホールドを外せばいいわけです。

もう一度最初から真空引き40分くら・・

一応真空到達

すぐにゲージマニホールド外しサービスポートのキャップを閉めて一晩放置

上記から24時間後

ゲージマニホールド自体を真空引きしてから車両へ接続!

今度は針が戻っていません。気密が証明されたわけです。ここが一番大切なポイントでしたので針が戻らないのを確認したときはガッツポーズでした(^^)

 

念のため30分ほど真空引きしてから冷媒を充填

缶をお風呂の温度くらいのお湯で暖めながら気体で低圧側から充填しました。(エンジン停止状態で200gだけ)

サイクル内部を大気圧より高くしておけば湿気の混入は避けられますので。

最初に真空引きした日から3日が経過してしまいましたが時間に追われることなくじっくりやれるのがアマチュアの良いところでもあります。

これで組み立てへ移れると思ったら・・・・

エンジンルーム/ワイパー下の部品を組み付けはじめたら柔軟性に乏しい配線を発見!

すぐにバッテリーの端子外して被服を切開したら画像のように被服がボロボロです。ガーン!

 

どこの、何の配線か調べました。

ブレーキマスターシリンダー近くのターミナルから配線が出ています

たどっていくとバッテリーからセルモーターへ行く太い線(ポジティブケーブル)とコルゲートチューブでまとめて3本の配線があり、それぞれエンジンオイルレベルセンサー・油圧センサー(画像左)・セルモーターへと繋がっています。

車両下側から配線の取り回しを確認し、上から(エンジンオイルフィルター周辺)手を差し込んで(狭い)配線の色を確認後切断。下から3本とも引っ張り出しました。

分解したコネクターと被覆がボロボロで無くなった配線。

センダユニットとの接続端子は分解しハンダ吹でピンとコードを分離

新しい電線で作り直しました。熱収縮チューブとコルゲートチューブ使って純正品風に。

結構良くできたと思う。

ピンブッシングにハンダ付けした3ピンのコネクター。これには番号が振ってあり

1、エンジンオイル油圧センダユニットへ

2、セルモーターへ

3、オイルレベルセンダユニットへ

これで一応エアコンサイクルの気密・冷却水の漏れ・電気配線とすべてOKなので分解時撮影した画像見ながら組み立てました。

このチャンスにNAVI/ETC/VICS/レーダー探知機などの配線もすっきりまとめて処理。

ダッシュボード以外にも分解時緩かったボルトなどいくつかありましたので組み立ては丁寧に行い 走行時、路面からの振動があっても以前より低級音がしなくなるような気がします。

 

センターコンソール組み付けは結構難しい仕事でした。

あっ、そうそう。付ける前にウッドッパネルも鏡面仕上げコンパウンドで磨き込みました。

スピーカーのグリルも分解しスポンジ取り除きました。これで高音の抜けが格段に良くなりました。
こんなにバラバラだったのが・・・

ちゃんと元に戻りました(^^; ようやく完成です!

最後にクイックブライトでダッシュボード中心にお掃除でフィニッシュです。

気温が低めだったのでエンジン始動して冷媒をお湯で暖めながら低圧側から合計で900g充填し圧力は後ほど確認することにして終了。

作業開始から8日目

エアコンの真空維持確認に3日

工具を持って実際に作業したのべ時間は25時間くらいでした。お疲れ様!

 
前編