リヤブレーキキャリパーO/H・ブレーキホース交換・ブレーキエアー抜き・パワーブリーダー使用 (69200Km 2002.8.11)
メーカーではこの部分について5年ごとの作業を推奨しています。パーツもそろったので実施しました。一歩まちがえば大変危険なことになるので十分注意し、確実な作業をしました。時間も十分にかけ,
けっして急いではいけませーん。(^^;;

新車からすでに8年が経過し来年1月の車検に向けての整備です。キャリパーは中のラバーシールやダストシールの弾力によりブレーキを開放した時若干ピストンを戻す働きもありゴムの弾力が劣ると「ひきずり」を起こす可能性があります。私の住む雪国は冬季アイスバーンで「ひきずり」によるスリップも起こりうるのでO/Hの実施となりました。またブレーキホースも消耗品ですからヒビ、漏れ、が発生する前の交換がベストです。この作業は手がとても汚れるのでラッテックスグローブは必需品です。

必要なパーツと工具

リヤーブレーキリペアーキット (Ate) 000 420 01 44 Qty2
リヤブレーキホース (Febi)      126 428 03 35 Qty2
ボルト@                  000 423 17 71 Qty4

17mmロングストレートメガネレンチ、17mmメガネレンチ、11mm、14mmオープンエンドレンチ、9mmメガネ、精密ドライバー(マイナス)、トルクレンチ、エアガン、コンプレッサー、ストレートピンポンチ(PB製4mm)、ハンマーなど。ケミカル品はパーツクリーナー、ブレーキラバーグリス、ブレーキカッパーグリス。

@のマウントボルトを外す。(17mm)プレコートボルト、取り付け時締め付けは50Nm・・・この新しいボルトは2面幅16mmに変更されていますのでソケットのコマや16−18mmのロングストレートメガネが必要です。
Aブレーキホース(14mm)外す。(ここの締め付けトルクは18Nm)

HAZETの差し替え式トルクレンチと14mm.11mmのフレアーナットヘッドが欲しいです。

Bブレーキホース車体側、上11mm 下14mmオープンエンドレンチではづす。
オイルがたれて来るので新しいホースを取り付けキャリパー側はメクラをして止めて置く。 (締め付けトルク14Nm)

ストレートピンポンチとハンマーで ノックピンをを打ち抜きパッドを外す。

PB製 先の径4mmのピンポンチです。先の径が同じ4mmであればドライバーでもいいと思います。

今回パッドはまだ十分使用可能なので再利用します。という訳でパッドには印を付け取り付け時同じ位置に組み付けました。

 

キャリパー取り外したらブラシを使い丁寧にゴシゴシ洗う。ぬるま湯に洗剤溶かして洗うのが良いようです。

マニュアルには真鍮の細いワイヤーブラシを使うと・・・

灯油に漬かったシールはふやけてしまうので新品のシール・ダストシールは絶対灯油を付着させてはいけません。

 

リヤブレーキは 2 cylinder fixed caliper(対向ピストン)なので両側のダストブーツを小さいマイナスドライバーで矢印方向にこじって外す。

外したピストンシール、ダストシール共にキズもなく弾力もありました。

 

まんなかにウェスをはさみブレーキホースの穴からゆっくりとエアーを吹く。(レギュレーターで50kps以下に圧を下げる)クランプなどを使い両方のピストンが同時に出るようにすると良いです。ピストンに印を付けステップ(段差)の角度も良く覚えておくこと。

勢い良くピストンが飛び出す場合があるので絶対に手などをはさまないよう注意 !!古いパッドや木片などを挟んでからエアー圧をかけるほうがいいでしょう。

ピストンを抜いたらシリンダーにキズをつけないよう注意し先の丸いニードルでピストンシールを外す。今回グラインダーで先を丸めた細いニードルを使いました。

更に灯油でよーく洗いシリンダーやピストンのキズ、サビ、をチェックする。もしシリンダーにサビ、キズがあればホーニング仕上げ。ピストンは#600ほどのペーパーで修正。次に中性洗剤でよく洗いエアーで水分がなくなるまで吹き飛ばす。シュー!

リヤブレーキホース (Febi) 126 428 03 35

左が新品!右の古いのはゴムが硬化してました。

さあ組み立てです。慎重に!

Dピストン(ステップがあります)
Eパッドとピストンのあたり面に上のブレーキシムグリスを塗布します。
Fパッドを止めるピン000 991 97 60 4本
Gリペアーキットのなかに詳しい説明書が入っています。
Hピストンシールは下のラバーグリスを薄く塗りJのミゾにねじれないよう取り付ける。
Iダストシールは内側だけラバーグリスを薄く塗りピストンに取り付ける。よーく押してミゾへ確実に!
Kのダストシール外側がつく所には絶対グリースを塗らないようにすること。Iの外側も絶対グリースを塗らない。

 

 

Mピストンをシリンダーに奥まで押し込みダストシール周辺を確実によーく押してね。(ワイヤーブラシ木の部分で押しました)

ピストンのパッドが当たる面には段差(ピストンステップ)がありますのでAの中心線に対し20°の角度になるよう取り付けます。Nはディスクの回転方向。

このピストンステップはブレーキのジャダー、鳴きが起きないような措置だと思います。

分解した逆をたどりブレーキホースを付けキャリパーを車体に取り付けパッドをつける。

 

Oブリードボルトに9mmのメガネを付け更にホースを取り付けたら下に容器を置く。締め付けは7Nm.

加圧式の「パワーブリーダー」でらくちんエアー抜きです。(^^)オイルはAPロッキードのDOT4。

最後に各部締め付けトルクチェック、ブレーキフルード漏れチェックしたらブレーキペダルを数回強く踏みピストンを押してから再度ホース接続部、などの漏れチェック! リザーブタンクのレベルを「UPPER」に合わせる。

仕上げの試運転も慎重に!!

次の日チェックしたらホースのジョイント部分からブレーキフルードが少しにじんでいたので増し締めしました。(^^)

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パワーブリーダーについて

友人と一緒にUSAから輸入しました。以前はスペアータイヤの空気圧を使い 圧をかけてエアーヌキするタイプがあったようですが最近はこれが人気のようで す。キャリパーのブリードから負圧で抜くタイプもあるのですがオイルを引くと シール状態の悪いピストンなどから逆にエアーを吸う場合もあるので上から押す 加圧式がベストと思います。 容器にフルードを入れて 500-700ccでOKですが4輪全部エアーヌキする場合は1000cc入れてもいいですね。まずブレーキのリザーブタンクキャップ外しスポイトでMINレベル まで古いオイルを抜きパワーブリーダーのホース先にあるキャプを取り付けタン クにはまだブレーキフルード入れずハンドルをポンピングして10Psi(圧力計の黒 い目盛り)まで加圧しリザーブタンクや配管類に亀裂がないか調べます。亀裂、 漏れがあれば5分くらいで圧力計の指針が下がります。 >ゲージの圧が変化なければパワーブリーダータンクの蓋を開け(シューといいま す)500-1000ccの新油を入れポンピングで20Psiまで加圧してからキャリパー側 のブリードボルトをゆっくり緩め1輪につき200ccほどオイルを抜くとブリード ホースから気泡が消えるはずです。キャリパーのO/Hじゃなくオイルの交換だけ であれば1輪150ccほど抜けばOKでしょう。私は15Psiの加圧で4輪ぬくことができ ました。 リザーブタンクにはオイルがタンクから供給されますので2輪で700cc4輪で 1000ccあたりが安心して作業ができますね。 きっと1度やったら「なーんだ簡単だー」って言う感じになると思います。 毎年交換したくなりますよ(^^;;  では、検討を祈ります。